第61回〜70回

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第41回〜50回第51回〜60回第71回〜80回
第81回〜90回
第91回〜100回

第61回  『お酒に強い人はアルツハイマーに罹りにくい』と言うニュースが巷に広がっている。このニュースで大喜びしている人も多いだろうし、生真面目に落ち込んでやけ酒を飲んでいる人もいるだろう。しかし、大酒を飲めばアルツハイマーの予防になるとか、飲めない人が無理してお酒に慣れようとしてもダメだそうだ。
 「いやいや長年お酒に大金つぎ込んだが、これで報われる」等と考えている人も、アルツハイマーには罹りにくいかもしれないが、その他の病気のリスクは山ほどある事を忘れないで。例えば、高血圧、糖尿病、高脂血症、ガン…もう書ききれないね。それに奥さんや子供に言わせれば、「今更アルツハイマーに罹らなくても、いつも酔っぱらって徘徊しているじゃないの!」ってところじゃないのかな?年末年始の各種イベントが終わって、雪見、花見酒を楽しみにしている諸君、クワバラ、クワバラ。
第62回  車で信号待ちをしていた時、左からトラックが右折してきた。何やら視線を感じて見上げたトラックの荷台には、でっかい黒い牛がちょうど顔の部分だけ開いた窓の様な所から、はみ出さんばかりに顔をのぞかせていた。その顔のでかい事、5〜6頭の牛の顔でもう窓はいっぱい。黒くてつややかな毛並みに、黒々としてクリクリの目玉で僕を見ていた。
 トラックの進む先には500m程で東京都の食肉市場がある。と言う事は彼らは、いや彼女、いやあの牛達はもうすぐ寿命を全う、いや、短い牛の一生を人の手で閉じられるのだろう。黒くてつややかという事は、彼らが『黒毛和牛』と言うおいしい皆さんなのだろうか?生黒毛和牛を見たのは初めてだ。
 彼らのつぶらな瞳は慈悲深く、人の世の哀れを包み込むようだった。口元に浮かべるほほ笑みは僕らの罪を許すように穏やかだった。狂牛病騒動で少しでも自由な時間を楽しめた事を祈りながらも、僕は3日ぐらいステーキが食べられそうにない。『ドナドナ♪』

第63回

 よく街中などで、いきなり声をかけられる。先日も電車の中で「自動販売機についてどう思いますか?」とたどたどしい英語で話しかけられた。当然僕の反応は(まゆ毛ピクピク状態で、なんなんだよ?)と言う態度になる。すると相手は「あなたは疲れている様なので、今日はやめておきます。」と後ずさりしていった。

 疲れてもいないので理由を聞いてみると、英会話の先生が街で外国人を見かけたらどんどん話しかけて、英会話の練習をするように勧めたそうだ。他の人にも聞いてみると、日本では中学高校でも英語の先生が、外国人にどんどん話しかける様に教えているそうだ。これは話しかけた人の責任では無いので、そう勧めた教師諸氏に「一言」言いたい。
『外国人は教材ではない!生徒の英語力を上げたければ、先生が自分でガンバってくれ!』毎度毎度でアタマにくるんだよう。ウエ〜ン。

 それなら今度から“クイック英会話”でもやろうかな?5分500円とか、10分1,000円で。首に料金表でもぶら下げておいて、ちゃんと領収証もだす。電車の中とか、ホームの待ち時間とか使うといいよね。忙しい日本人にピッタリだよね。
第64回  最近話題の白装束集団曰く、恐ろしいスカラー波が人体に悪影響を及ぼしているとか。物理の教授の解説によると、確かに物理学でスカラー波と言う物があり、それは言い換えると『静電気』だそうだ。追い出そうと躍起になっている周辺住民の皆さんは、子供の『下敷き』で頭をこすりながら抗議したら(髪の毛逆立ててね)、集団は逃げるんじゃ無いだろうか?『危険!大量スカラー波発生中!』なんていう看板を立てるのもいいかもしれない。

 
まあ、昔からカメラは魂を抜き取るとか、時速40km以上の車に乗ると人間の体は分解するとか、電子レンジや携帯電話はガンになると言う説も数えきれない程あったよね。テレビ画面にカバーをかけたり、アメリカではタコを食べると体がタコみたいになると言って敬遠している(僕はお寿司の中でタコが一番好き)。

 
中でも僕が一番説得力があると思うのは、床屋さんの前においてある、3色のグルグル回るネオンみたいなのが、エイリアンの連絡信号だと言う話。これはホントらしいから、みんな直視しないように。

第65回

 僕はよく電車を利用する。最近よく見かけるのが、優先席を占拠して前に立つ高齢者をよそに、化粧をしたり携帯電話をかける若者やサラリーマン。鉄道会社も“誰の為の”優先席なのかをもっとはっきり書くべきだと思う。控えめな絵を書いてあるだけでは、せいぜい日本語の読めない外国人にしか効果は無いと思う。それより、座るべきで無い人の事をはっきり書いておいた方がいいよ。対象外の人が座ると、椅子がブーブークッションになるのもいいかもしれない。

 ところで、僕が電車の中で座ると必ずと言っていい程、後から来た人は隣に座らない。最初は結構傷ついたけど、最近はゆったり座れるのでラクチンだと考えるようになった。電車で隣が空いているのは、僕かレゲエのおじさんぐらいだね。でもそう言えば、僕も外人が座っているとその隣には座らない。街でも外人を見かけると離しかけられないように避けて通る。だって最近の言葉は和製英語なのか新しい英語なのか分からないし、僕の英語では「ソレッテ死語!」なんて言われそうだもん。
第66回  ツライ、ツライ減量で体重を99kgに減らして、世界マスターズ柔道選手権100kg級に出場した。この大会は今回やっと日本が開催地になったので、なんとしても出たかったんだ。試合前日検量の為に講道館へ行くと、いるわいるわデカイ外国人達。小山がうごめいているみたいだった。

 その上、勝手気ままな外国人気質でまとまりがつかないこと、この上ない。試合当日も同様で、時間はドンドン押して来る。でも30年前全米選手権で試合をした人に会ったり、柔道仲間もみんな良い成績だったし、ケガもなく僕も銅メダルがもらえたので、良かった。

 
マスターズ大会とはいえ、30才以上の国際色豊かなおっさん達が集まったんだけど、最後に彼らが目をキラキラさせて「ワアオ!日本で30年も柔道ヤッテルノ〜オ?」とうらやましがられたときは、ちょっと胸張っちゃったね。

 
大会終了の5時を過ぎても全然終わっていない所へ、5時から会場を使う、大学生と実業団の選手達が続々と入ってきた。方や若くてデカイ日本人チーム、方やちょっと老けたデカイ国際チーム、お互いどう対応していいか分からず、ただ珍しそうに眺めあっていた。

第67回

 クリニックの運動療法室に座っていると、何やら臭う。床のカーペットが臭うのかと、鼻をクンクンさせていると、何と僕の足が臭いの元だった。数日前バイクに乗っているとき雨に降られ、その時のシューズを生乾きのまま履いたのがいけなかったのかと、シューズを脱いで嗅いでみると、もうめまいがしそうだった。

 
普段から体臭には気をつけてシャワーは可能なかぎり、一日に最低でも3回は浴びている。しかし、体質的に長時間仕事をしていると自分でも気になる事がある。だけどこの足の臭いには参った。

 それ以来、靴下は出来るだけコットンで厚地のものを選んで、気をつけている。シューズも夜は消臭剤を入れておくのに、スタッフはこれ見よがしに、床に『除菌・消臭剤』をこれでもかと振りまいている。

 
世間でよく、『オヤジクサイ』と言っている。僕も仲間に向かって平気で使っていたが、実に覚えがある身には非常にツライ。今、僕をへこませるには柔道の段や力は必要ない。
第68回  何ともぱっとしない夏だったね。ところで毎年夏になると、テレビでは怪奇現象や心霊現象、恐い話しをやっている。もちろん世界中どこにでもこの手の話はあるが、やはりその土地の風習や宗教に由来するものが多い。日本に長いとは言え、アメリカで子供時代を過ごした僕にとっては、日本のユウレイ話しはピンとこない。

 お岩さんやお菊さんの話しを聞くと、『気の毒に…。だいだいなんてひどい男だ!』とアタマに来るし、妖怪と言うのもアメリカで言う妖精との違いが今一つ分からない。しかし、日本人にとっては欧米の妖精や幽霊は面白おかしく感じる様だし、ピョンピョン跳ぶアジアの幽霊も笑えてしまう様だから仕方がない。

 ゾンビに至っては、僕以下の世代では殆どが、マイケル・ジャクソンのスリラーを想像して、夜な夜な繰り出して踊るものと思っているらしい。と言うわけで、まあ、万国共通で誰もが恐がるのは『借金取り』くらいだろう。おおコワ…。アップルパイもコワイ。メロンもコワイ。

第69回

 不景気と言われてもう何年だろう?毎年チャリティランの時期はこの言葉に脅かされる。ところが今年のチャリティラン東京大会では、参加82チームと過去最高の参加数だった。もちろん参加を呼びかけて、歩き回ったボランティアの努力は言うまでもないが、不景気の企業からチャリティへの参加費を集める苦労は並大抵ではないはずだ。

 
集まった理由はいくつかあるが、大会の目的が『障害を持つ子供達のサマーキャンプ参加費用』とはっきりしている点と、過去の実績は大きいと思う。その上で、続く不景気や不安定な社会情勢の中で、人の痛みに敏感になっているのでは無いかと思う。助けあう気持ち、いたわりあう気持ちが少しずつ育ってきた結果が見えてきたような気がする。

 犯罪の低年齢化など何かと悪いニュースが多い今日この頃だが、大会当日はボランティアで頑張る多くの若者たちから、元気と力をもらえた一日だった。
第70回  僕の家は駅から歩いて10分もかからない。でも10分以内で帰れた事がない。駅から数分の所でパグの親子に挨拶する。2匹をなでてかいてやって、少し遊んでもらう。するとノラの黒猫が『私もなでなさい!』と言わんばかりに待ち受けている。「はい、はい」となでたり転がしたりしていると4〜5匹のノラ達が出てくる。そこでカバンを地面に下ろして、せっせと猫達に奉仕する。

 
そんなこんなで、家に着くのに20分〜30分はかかる。家に着いてウチのミーグルズちゃんは元気かな〜?と玄関を開けると、ミーグルズはすぐ正面で待ち受けている。『今まで何してたニャ?んまっ!よその猫や犬の臭いがするわ。なによ!』とばかりに『フッニャ〜!』と一声怒鳴って、くるりと背を向けて行く。

 
僕は後を追いながら、ご機嫌取りをする。ミーグルズは僕の愛猫だもの。

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