第71回〜80回

第1回〜10回第11回〜20回第21回〜30回第31回〜40回
第41回〜50回第51回〜60回第61回〜70回
第81回〜90回
第91回〜100回

第71回  ことわざに『急いては事を仕損じる』と言うのがあるそうだ。アメリカでも似たようなことわざがある。どちらにしても、最近の僕にまさに当てはまる。仕事を焦るあまりに大事な書類を無くしてしまった。その次は、約束に遅れまいと必死で行ってみたら場所を間違えていた。おかげでせっかくの半日の休みを無くした書類を求めて、バイクで移動した道路を歩いて探し回った。場所を間違えた時は、せっかく時間より早く着いたのに、慌てて別の場所へ移動してぎりぎりセーフだった。

 どうも性に合わないが、石橋を叩いて渡る慎重さが必要な様だ。僕の場合、どんな橋でも壊れていても気にしないところがあるからだ。忘れ物を年齢のせいにしたら、すかさずスタッフにそういう言い訳はやめるように怒られた。おまけにさんざん説教された。自分なりに反省もした。来年は申年だ。反省だけなら猿でもできるから、僕は何とか人間らしく生きようと心に誓った。
第72回

 今年は久々にお正月は休みだった。それで元日から掃除したり片づけたりと家事に励んで、夕食まで作った。メニュウは子牛(オーストラリア産)のステーキ、マッシュポテト(北海道から届いたジャガイモの皮を向いてちゃんと作った)、ミックスベジタブル(袋に書いてある通り作った)、それはパーフェクトだった。食べながらふと30年前、京都に住んでいた頃を思い出した。

 
当時はお金もなく、若かったから、朝はパン、昼はラーメン、夜は焼きそばと質より量が優先。そんなある日、フライドチキンが食べたくなった。給料日を待って、奮発して鳥のもも肉を3枚買ってきた。さて、どうやって作ろうか?

 まずは肉をよく水で洗って、小麦粉を付けた。次に油を探したが見つからない。そこで鍋にバターを3箱分入れて溶かした。煙がすごいけど、そこへ鳥肉を入れた。良い色になったので早速食べてみると、焦げたのは周りだけで中は生。そこで、油を捨てて、肉をもう一度水でよく洗って、考えた。

 
目に留まったのはアーチェリーの矢。それをナイフで細く尖らせてから、肉を突き刺した。ホームバーベキューとばかりに、コンロの火を最大にして、肉をあぶって食べた。それはそれはうまかった。

 30年後の自分の料理の腕と味覚の成長ぶりに感心した。

第73回

 今年も寒稽古が終わった。毎朝暗い中、バイクで行くのだが、今年は雨が1日だけだったから助かった。

 それでも風邪をひいてしまった。風邪薬を買って飲んでいたけど、柔道の練習に行ったら最悪にひどくなった。会員さんにまで勧められて、弘岡先生に診てもらって、山のような薬をもらった(ゾウが飲むくらいはあった)。弘岡先生は僕が診察を受けると何故かうれしそうだ。

 ところで、僕は記憶に無いが、会員さん、先生、スタッフみんなに去年と同じパターン(寒稽古→風邪→悪化→病院行き)だと言われた。多分、あのたくさんの薬の中にはボケ防止や頭の良くなる薬が入っていたに違いない。一服盛られてしまった。それとも試薬だったのか…?でも先生、僕、薬を飲んだかどうか覚えがない…。
第74回  高知競馬で102連敗中のハルウララに武豊騎手が乗ることになったとか。連敗記録を更新する事で、一躍注目を浴びているハルウララに武騎手が乗ったらその結果は?かなり話題性があるし、結果も気になるのは事実だ。だけど僕としては正直なところ今度も負けて欲しい。

 
ハルウララの102連敗と言う記録は、人間にとっては『連敗』でも、馬本人は負けてくよくよしている事は無いはずだ。実際、102戦、怪我もせず引退もせず、走り続けられる事をハルウララは楽しんでいるのもしれない。もしかしたらレース中、他の馬を叱咤激励しているコーチ馬なのかもしれない。

 それでもし今度、武騎手が乗って勝てば褒め称えられるのは武騎手で、負ければやっぱりダメ馬とされるのはハルウララだから、馬にとっては勝っても負けても自分が褒められる事はないのだ。それなら、名前どおりにうららかな春を楽しみながら、気持ち良く走ってくれれば何よりだと思う。武騎手に恨みはないけれど、負けてがっかりしている武選手の後ろで、歯をむき出してニヤけているハルウララの写真が新聞に載る事を期待してしまう…。

第75回

 ニューヨークヤンキースのゲームがドームで行われたとき、友人のセキュリティの会社は大忙しだった。外資系企業の要人をドームとホテルの移動の間、ガードするのだ。人手が足りないと聞いて、若いころ酒場で用心棒をやっていたのを思い出し、血が騒いで名乗りを挙げた。当日は髪をポマードでなでつけ、黒ずくめにミラーのサングラスで決めようと思ったけど、それは止められた。まあ「ボディガード」のケビン・コスナーも黒ずくめじゃなかったから、本物のプロは目立たない格好をするのだなと納得し、自慢のアーミーナイフを持って行こうと思ったけど、金属探知器にひっかかるのでそれも諦めた。

 前日から「北斗の拳」を思い出してイメージトレーニングをしっかり行い、いざドームへ。てっきりドームの中まで入って、松井が見られるものだと思っていたのに、僕は入り口まででお役ご免だった。聞こえるのは歓声のみ。後でテレビを見たら、ドームのテロへの厳戒態勢が報道されていて、驚いた。翌日友達に「僕には会員さんを指導する大事な使命があるから、もうガードマンはできません」とお断りしてそそくさと退散した。
第76回  友人にユダヤの「コーシャ料理」について聞いてみた。ユダヤ民族は昔から、知識、頭脳が優れていると知られているが、健康面でも病気にかかりにくいと言う事実があった。これはユダヤの宗教の中で学問の基礎教育から高いレベルの経済学まで教えられていると同時に、健康面の教育、衛生管理、食品の扱い方まで厳しい基準が作られている事が一因だろう。

 コーシャ料理はユダヤの伝統と教えに基づいた調理法を守って、生ものは決して食べないと言った(もっと奥が深い)ものだが、長い年月に渡っての効果ゆえに、今でも継承されている。

 豊富な知識、高度なビジネスセンス、それに基づく経済力、これらが彼らの特徴であり、故に悲劇的な迫害を受けてしまった。そして、健康面でも食中毒や様々な伝染病がまん延しても、ユダヤの人々だけが病気にかからなかった事がひどく妬まれたそうだ。

 長い歴史の中でとかく優れた物は、妬まれ排除される運命にあった。何時の時代でも優れた人間は妬まれるものだ。ああ、僕のこのツラさ、みんな分からないよね。

第77回

 先日NHKのペット番組で家のミーグルズちゃんがデビューした。主役はペットだから僕はステージパパ状態。前日から爪を切ったり、移動の為にキャリーバックより大きなペットコンドミニアムを獣医さんから借りてきて、ミーグルズのお気に入りのクッションと毛布を入れ、僕の匂いの付いたTシャツも入れた。でもミーグルズは入りたがらなかったので、洗濯ネットに入れて車の助手席にクッションを置いた上に乗せてやった。洗濯ネットに入ると、本人は隠れているつもりになって安心するらしい。

 スタジオではリードをつけて抱いていたが、恐がって僕の腕の中に隠れていたのに、本番が始まるとちょこんと頭を出してすまし顔を見せていた。休憩を挟んで4本まとめて撮るのに、3本目で時間が延びた途端、怒りだして僕の手に爪を立てた。ミーグルズは中々時間にうるさい事が身にしみて分かった。道理で僕の帰りが遅いと、いつも非難がましい目で僕を睨んでいる。

 家に帰ってからはもう「いい子、いい子」と褒めちぎって、いつもより上等の猫缶を開けていっぱいご馳走した。翌週は週刊誌からミーグルズの取材が来た。今度は美容院にでも連れていこうかな。
第78回  先日ペットショップの前を通りかかると、可愛い子犬がいっぱい並んでいた。チワワ、コーギー、ミニチュアダックス、中でも黒いポメラニアンはフワフワのボールみたいで、目も真っ黒ですごく可愛かった。でも値段を見てみると殆どが40万〜50万円で、思わず後ずさりしてしまった。

 アイボが売り出されたとき、これは値上がりすると何台も買った人がいたが、後で値下がりこそしたが、将来はプレミアがつくかも?しれない。しかし、生身の動物がいくら大量生産できないといっても、少し前の2倍から3倍に値上がりしたのを見ると、可愛いだけに何故か「人身売買」と言う言葉が浮かんでしまう。それでも人間は可愛さに負け、札束を切ってしまうのだろう。

 僕も出来る事なら超大型犬を飼いたい。値段もさる事ながら、毎月の食費もすごい事だろう。と、そんな事を考えていると、家のミーグルズ(猫)が冷やかに僕を睨んで、猫パンチの構えに入っている様な気がする…。僕はやっぱり猫が好き!

第79回

 今年3月、体重が112kgになって、柔道の動きが悪くなってきた。そこで、春先からダイエットをしようと一念発起した。炭水化物をカットする話題のアトキンズダイエットは、体へのダメージが大きいと聞いていたが、僕の体力なら大丈夫かと試してみた。体重は約3ヶ月で97kgまで落ちた。同時に体力が落ち、胃腸の具合も悪くなり、弘岡先生に診てもらった。

 薬で胃腸が落ち着いたと思ったら、今度はすごい痛みで転げ回る始末。超音波で腸を見てもらったらガスが溜まるやら、あちこちにエイリアンの様な固まりがあって、大腸ガンかと青くなった。しかし先生のお見立ては「腸閉塞」。注射と新たな薬で48時間後にはお腹の中のエイリアンを追い出して、すっきり。やはり極端なダイエットは禁物。昔からあらゆるトレーニングやダイエットを自分で試して、あらゆる失敗を実体験してきた僕だが、さすがにこの歳ではきつかった。やはり食事はバランスが肝心!生みの苦しみを味わった夏だった。
第80回  この夏僕は、久しぶりにオリンピックに夢中だし、日本中が盛り上がっている気がする。周りの人からアメリカはどうですか?と聞かれるけど、日本柔道しか見ていないんだから知るわけが無い。何と言おうと野村選手の3大会連続金メダルはすっごく、すごい!女子の塚田選手の寝ワザはもう神業と言ってもいいくらいだ。

 鈴木選手もすごかったし、井上選手の難しさは見ていてつらかった。だけど僕も彼らと同じ左の大外刈りが得意ワザ。テレビを見ていると僕も投げたくて投げたくてウズウズする。そこで、柔道の練習がある日に朝から張りきって2時間トレーニングをして、昼間にも2時間にトレーニングをして、夕方からはりきって柔道に行った。3人ぐらい相手にして1時間位やったところで、疲労でダウン。これこそオーバートレーニング。それでも気分はハイだった。日本バンザイ!

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