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 第44回 「清潔?潔癖?」
 コラムでお話した僕の足は、実は笑い事ではなく、本当に2週間ひどい痛みに泣かされました。僕の人生の中で事故や怪我でおった骨折や損傷の決して少なくない経験から見ても、今回のは2度と繰り返したくない痛みでした。

 原因ははっきりと特定は出来ませんでしたが、足の小さな傷口から黴菌が入ってしまい、それが皮下組織の炎症から化膿を引き起こした様です。自分でも甘く考えすぎていた結果、2週間以上も足を引きずり、周りの人やお客さんにも迷惑をかけてしまいました。

 当初、血液検査を受けたところ、白血球や体内の菌の存在を示す数値は標準の何10倍に上がっていました。入院を勧められたにも関わらず、毎日通院して点滴や投薬を受けましたが、後になって思えば運良く回復できたものの、入院しなかったのは正しい判断だとは思えません。

 休養中に偶然観たテレビで菌の恐ろしさを特集しているものがありました。小さな傷口から入った菌があっという間に身体に広がり、四肢の切断や、2〜3日以内に死をもたらす事もあり、抗生物質が効きにくくなっていたり、より凶悪な菌が増えているという物でした。お風呂に入るだけでは菌が死ぬ事はないそうです。あまりこういう話をすると脅かす様ですが、事実を無視する事は出来ません。

 最近は汚れを嫌う、度を超えた潔癖症が非難される事もしばしばあります。これは賛否両論ありますが、少なくとも汚いから触らない、使わないというのではなく、事後の手洗いや殺菌を徹底するのは良い事だと思います。世の中で最も多種多様の菌が存在すると思われる病院の中では、そこで働くドクターや看護婦さんが感染する事はほとんどありません。これはこまめに手を消毒している事や必要に応じて予防や対策をしているからだと思います。

 身体や生活環境を清潔に保つ事は、保健衛生面から考える健康管理の一つです。当たり前の様ですが、昔から子供に「手を洗いなさい」と言うのはやはり基本なのだと実感しました。僕の足の痛みは特殊かも知れませんが、「体験してみれば分かるよ」等と人に言うつもりは全くありません。誰にもそして僕自身も2度と体験したくない痛みです。

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