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 第53回 「生活習慣は変えられない?」
 先日テレビのアメリカの医療系ドラマの中で、非常に印象的な言葉がありました。シーンは12才の少年が毎日スナック菓子とテレビゲーム漬けで糖尿病になってしまい、それを診た医師が父親にすぐに治療を始める様に勧めるのですが、医療保険が無い事を理由に拒否されます。父親は何とかダイエットさせて3ヶ月後に入る予定の保険が使える様になったら、治療を始めたいと言うのです。その父親に対して医師が言ったのが「糖尿病の治療は薬を使わなくても出来ます。しかしそれには栄養士の正しい食餌療法と運動のスペシャリスト無しには無理です。12年間築いて来た生活習慣は専門家の力がなければ変えられません!」と言う様な内容でした。

 糖尿病の治療に食餌療法と運動療法が有効だと言う点では、思わず「その通り!」とテレビにうなずいたのですが、それより強烈に残ったのが、子供のわずか12年の生活習慣を変える事を非常に難しいと言う点です。現在多くの生活習慣病の患者さんや予備軍に入っている方は、30年、40年、それ以上の人生を送って来た人たちが殆どです。運動を取り入れる事は、難しいと言っても我々のカウンセリングセンターでは予約制を取っている事と、身体に負担になる強度の運動をしない為か、皆さん非常に熱心に続けられています。しかし、一番問題になるのがやはり食事です。単に内容だけでなく、食べる時間や家族構成、仕事によるつきあい等、やはり習慣的に中々変えられない部分が多いのです。

 どんなに頭で理解できていても変えられないのが習慣です。病気の原因として上げられるのが『塩分・糖分・脂肪分の摂取と運動不足』ですが、詳しく言えば『塩分・糖分・脂肪分を摂取する食事習慣と運動をしない生活習慣』です。よく、「3日やったらやめられない」等と言いますが、本当に習慣は恐ろしいものです。人間の性格もある意味では習慣です。習慣を変えるのは性格を変えるのと同じくらい、大変な物だと、皆さん心してかかりましょう。

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