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 第89回 「関節を守る」
 このコーナーの第86回で中高年の健康づくりでには、心肺機能を高める為に筋力トレーニングが欠かせない事をご説明しました。筋力や心肺機能は運動を続ければ年齢を問わず効果が現れます。しかし体力に関わらず、加齢とともに発生する痛みの多くが関節に起こる様に、関節の衰えは運動や治療でも回復しにくい部分です。靭帯と言う筋肉が関節に繋がる部分は血管が少なく、運動中でも温まりにくく、痛めやすい場所です。関節は運動中に余分な負担をかけて痛めてしまうと治りにくいし、強化するのも難しい部分ですから、自分で大切に守ってあげる必要があります。

 関節を守りながら運動をする為に、筋力トレーニングをするときは、まず正しいフォームを身に付ける事が大切です。角度が違ったり方向が違うと関節を痛める原因になります。次に大切なのが運動のスピードです。一般的には1秒で上げ2秒で下げ(力を出す方が1、戻すときが2)、絶対に反動をつけません。反動をつけて運動をすると、関節を過剰に伸ばしすぎてしまいます。運動中に肘、膝、肩、腰の関節を伸ばすときは、大体98%まで伸ばすものと覚えてください。関節を突っ張って負荷を支えるのではなく、最後まで筋肉で支えます。これは関節を守るだけでなく、効果的な筋力トレーニングにもつながります。

 強度はプログラムに従って行いますが、決められたセット数、回数を行っても余裕があれば、指導者と相談してプログラムを見直します。逆に決められた回数を行うのがきつければ(フォームが崩れる)、これも見直しが必要です。運動中に痛みがあれば、即その種目は中止しますが、同じ筋肉を鍛えるにも種目は色々あります。無理な動きの無い種目に変えてもらう事も可能です。関節の形や骨の付き方は人それぞれです。鍛える種目や方法は山ほどありますので、遠慮なく指導者に相談してください。

 一度痛めると中々回復しにくい関節は、大切にして長持ちさせましょう。

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