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 第99回 「現実的運動」
 先日、読者の方から『水泳とジョギングを両方続けて行う場合、どちらを先に行う方が良いのでしょうか?』と言う質問を受けました。

 結論は既にこの方が実践していたジョギングが先でOKという回答にしましたが、考慮すべき条件付きでした。条件というのは、減量を目的にしているかどうかとそのやり方がやりやすいかどうかです。水泳を後にすると、体温が下がることで食欲を抑えにくい点を考慮しなければなりません。またご本人が、ジョギングをした後水泳をすることで、精神的な負担になっていないかどうかも大事な点です。

 この方は有酸素運動の順番についてでしたが、ウエイトトレーニングと有酸素運動を組み合わせる場合にも、3つの点で優先順位を考慮する必要があります。

 まずはトレーニングをする目的から考えて、一番重要な物を先(元気のあるうち)に行う。次に教科書通りの順番(実は、ウエイトトレーニングを先にする説と、有酸素運動を先にする説の2通りある)で行う。そして、本人のやりやすい(肉体的、精神的に)順番で行うという方法です。

 教科書通りと言うのは、研究所の中の限られた環境の下で、生活という物を無視した状況で得られた結果ですから、ここには理想と現実の差が生じます。私個人は、目的に応じて重要な物を先にして、さらに精神的にやりやすい(満足感を伴う)と言う点を最大限考慮してプログラムします。

 皆さんも日常生活の中で運動を取り入れるときは、現実離れしていない方法を選ばないと、長続きしなくなります。繰り返しになりますが、一駅前で降りて歩くとか、ビルのエレベーターを使わずに階段を昇ると言うのは、あまり現実的な運動の取り入れ方とは言えないと思います。荷物を持っていたり、天候が悪かったり、仕事の前に汗をかいたりでは都合が悪いし、階段では効果が出る前に膝を痛めてしまいます。中途半端に無理をして時間を使うよりは、上手に時間を作って、スポーツ施設で自転車を15分でも適切なレベルで行ったほうがずっと効果的です。

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