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 第53回 「アイアンマン情報」

 5月はアイアンマンの予選大会が目白押しに開催されました。5月12日には第2回アイアンマン・ジャパン福江島大会が開催され、800人を越す選手の出場がありました。昨年の大会は7月22日に開催されましたが、今年はサッカーのW杯が開催される為に、昨年6月10日に開催された韓国の大会が8月25日に繰り上がった為に、日本の大会は5月に繰り下げて開催されました。昨年の7月開催よりは気温が低くレース条件は良かった様です。

 昨年の大会は海外の強豪選手の出場はありませんでしたが、今年は男女共強豪選手が出場してきました。昨年は男女ともに日本人選手が優勝しましたが、今年は海外の強豪選手に対して地の利を生かし、田村選手と奥田選手が2連覇する事が出来るのかが注目の的となりました。

 男子では昨年ハワイ4位、00年3位、昨年までオーストラリア大会2年連続優勝しているドイツのノーマン・スタンドラー選手の楽勝であろうと、又女子ではハワイ大会の優勝回数トップのポーラ・ニュービーフレーザー選手と、ウエンディー・イングラハム選手のベテラン二人の優勝争いになるであろうという下馬評でした。

 男子の結果はあっさりと田村選手が2連覇を達成してしまいました。ノーマン・スタンドラー選手はバイクが強いのでバイク迄はトップでしたが、どちらかと言うとランは少し落ちるので、田村選手に2時間40分で走られ、逆転負けしてしまいました。ノーマン選手はハワイでもバイク終了時点迄は常にトップ集団にいますが、ランに入り順位を落とすパターンを繰り返しており、優勝する力を持っているのですが、ランの力を今一上げないと優勝する事は難しい様です。それにしても、田村選手のランスプリットには驚かされました。4月22日の宮古島大会では優勝したピーター・クロプコ選手に一度も絡む事なく4位でしたが、中2週間で調整して来た事は見事でした。

 女子はベテランの二人が圧倒的な強さを発揮し、39才のポーラ選手が9時間43分18秒で優勝、38才のウェンディー選手が9時間57分37秒で2位でした。今回のレースで圧巻だったのはウェンディー選手で、スイムを55分41秒でトップで上がって来たのには驚きました。男女一緒にスタートするアイアンマンでは、女子の選手がトップでスイムを上がって来る事は珍しい事です。

 エージグループ選手のハワイ出場権は、男女合わせて40名以上の選手が獲得しました。又、今回800名以上の選手が出場しましたが、完走が644名という完走率の低さの原因は15時間という制限時間の厳しさです。アイアンマンの制限時間は17時間のところが多いのですが、主催者側にも色々と事情があり、15時間という事になったのだと思いますが、プラス2時間という事になればかなりの選手が完走できたのではないでしょうか。

【アイアンマン・ブラジル】
 アイアンマン・ブラジル、日本の裏側に位置するブラジルに行くには、24時間以上も掛かります。今年もはるばる日本から男子5名、女子4名の合計9名が参加しました。

 昨年からケン・グラン選手がコース設定等に協力し、リニューアルされました。5月のブラジルの気候は現在の日本の気候と同じ、日中25度前後でトライアスロン競技を行うにはちょうど良い気候です。スイムコースは1周回で波も風も無く、非常に泳ぎやすいコースですが、日本国内のレースと違いブイが少なく目標が中々目視出来ず、コース取りが難しいです。
 バイクコースは急なアップダウンも無く、高速コースの2周回で、車両規制をしていないのでバイクの脇を車両がバンバン通過します。ランコースは市街地を20km行って帰るコースです。

 男子の優勝は、昨年のハワイではリタイアし、11月10日に開催されたフロリダ大会で優勝したスペンサー・スミス選手が8時間15分38秒で優勝、2位には1分差でローター・レーダー選手、3位は昨年優勝したエドワード・ステューラ選手でした。

 女子はローター・レーダー選手の奥さんニコラ・レーダー選手が9時間24分45秒で優勝、2位にはカルメンザ・モラウス選手が9時間27分15秒、3位はハワイで必ずトップテンに入って来る地元のベテラン39才のフェルナンド・ケラー選手が9時間37分29秒でした。

 ブラジル大会も日本と同じ様に制限時間が15時間なので、はるばるやって来た日本選手は何が何でも完走だけはの気持ちが強く、幸い全員完走を果たしました。残念ながらハワイの出場権を取った選手はおりませんでした。

【アイアンマン・ランサローテ】
 アイアンマン・ランサローテ大会はブラジルと同じ5月25日に開催され、デンマークのピーター・サンドバッグ選手が8時間48分44秒のタイムで優勝しました。ハワイにはこのところ出場しておりませんでしたが、99年は10位、98年12位、又2001年のITUロング世界選手権大会では優勝していますし、昨年のNZ大会ではランの後半にキャメロン・ブラウン選手に抜かれ2位でしたが、98年の大会では優勝しています。2位にはドイツのステファン・ホルツナー選手が8時間56分23秒、3位にはベルギーのダーク・ゴシュム選手が9時間00分03秒でした。

 女子は地元スペインのマリーベル・ブランコ選手が10時間11分14秒で優勝、2位にはカナダのジュリアン・バッカー選手が10時間15分29秒、3位はリスベス・クリステンセン選手で10時間20分00秒でした。

 完走は654人で日本人の完走者は一人でした。ランサローテはハワイ島と良く似ており、火山島で気温も高く風も強いのでアイアンマンシリーズ大会の中でも平均的にタイムが悪いです。

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