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 第71回 「アイアンマン世界大会」 
 第25回アイアンマン世界選手権記念大会も、男子エリートはピーター・リード選手、女子エリートはロリー・ボーデン選手のカナダ勢夫婦が、アイアンマン史上初の夫婦優勝を果たし、邦貨に換算して約2200万円の賞金を獲得しました。女子エリートでは、相変わらずベテラン勢の活躍が目立っておりますが、今年の男子エリートを見ますと、やっと若手選手が台頭して来て、来年あたりは優勝争いに顔を出してくる可能性が出て来そうで、来年のレースはちょっと面白い展開になるかも知れません。

 
さて、ハワイを狙うアスリートにとりましては、束の間のオフシーズンに入りました。年を越しますと2月のマレーシア大会、3月のニュージーランド大会と、予選シリーズレースが始まります。アジア・オセアニア地区から始まる予選大会には、例年日本人エージグループ選手の出場も多く、ハワイの出場権も毎年20人前後が獲得しています。これらのレースに出場予定の人にとりましては、クリスマスや年末年始をのんびり過ごしていては、ハワイの出場権を獲得する等と言う事は難しいでしょう。

 12月に入りますと寒さも一段と厳しくなります。レースで一番タイムが左右されるバイクの練習が困難な季節となりましたが、3ヶ月後のレースに出場する為には、練習時間が有り余っているとは思われません。寒さの中で、レースに向けてのトレーニング計画を目標通りにこなすには、かなり意思を強固に持たないと練習目標を達成する事は難しいでしょう。ハワイ狙いの人はくれぐれも年末年始の練習を怠る事なく頑張って下さい。

 さて、11月8日に年内最後のアイアンマン予選大会であるフロリダ大会が開催され、日本人選手が15名チャレンジしました。相変わらずアメリカでのアイアンマンの人気は高く、大会が終了すると、翌日には来年のエントリーをして行く選手が多く見られ、その後2〜3ヶ月を経過すると定員になってしまうのがアメリカでは当たり前の様です。

 今年のフロリダ大会は、1991名の出場者がありました。女子エリートでは3週間前にハワイに出場してリタイアしたニコラ・リーダー選手、ウタ・ムケル選手、ウエンディー・イングラハム選手らが出場して来ました。ニコラ・リーダー選手が9時間28分のタイムで2位、ウタ・ムケル選手が9時間42分で3位、38才のウエンディー・イングラハム選手が9時間46分で4位に入り来年の出場権を早々に獲得しました。ハワイでリタイアしたとは言え、中3週間でアイアンマンを2戦出場して来ること自体が大変だと思いますが、その上で入賞すると言うのも流石にプロ、いい根性をしていると思いました。

 日本人女子では、99年来アイアンマンレースを休んでいた村上純子選手が再挑戦しました。過去はプロで登録していましたが、現在はフルタイムで仕事をしている為に、35才〜39才のエージカテゴリーでの出場でした。結果は10時間14分で2位に入賞し、久しぶりにハワイの出場権を獲得しました。1位の選手のタイムが10時間14分で、10分の差を付けられましたが、村上選手は12分のペナルティーを取られた為に優勝を逃してしまいました。

 村上選手は国内初デビューが、88年7月のアイアンマンびわ湖大会で日本人選手2位と言う成績でデビュー戦を飾り、その年の10月にはハワイ初挑戦11時間03分で女子総合40位の成績でした。翌年の89年には9時間59分で総合12位に入賞し、一年間で飛躍的な成績を残し、その後90年は15位、93年は19位、94年は14位、99年は29位と言う成績を残し、99年以降アイアンマンの出場を休止していました。

 
85年から97年まで13年間開催されていたびわ湖大会では、90年1位がポーラ・ニュービーフレーザー選手の時に3位、92年は1位ポーラ選手に次いで2位、93年はシャーリー・ライアン選手に次いで2位と言う成績を上げてました。アイアンマンレースは暫らく遠ざかってましたが、国内最長距離レースのオロロン大会では、今年で7年連続優勝しております。

 来年は村上選手も40才となり、5年ぶりのハワイ再挑戦となりますが、ポーラ選手やフェルナンダ・ケラー選手等も、40才を過ぎても未だにベスト15位まで入賞する実力を持っておりますので、日本の男子では宮塚選手が引退し、その後入賞ラインに到達する選手が出てこない中で、村上選手には是非再挑戦で頑張ってもらう事を期待します。

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