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 第91回 「アイアンマンドイツ」
 アイアンマンの予選大会も7月は3週連続でヨーロッパで開催されました。また、ドイツ大会の前週にはケレ・チャレンジ・ロート大会も開催され、クリス・マコーマック選手が昨年に続き2連勝し、タイムも昨年同様に7時間台で走破しました。

 
ドイツでは、1週間でアイアンマン・ディスタンスの大会が2大会開催され、それぞれ2,000人以上の出場者があり、非常に人気があります。来年はサッカーのW杯が開催され、もちろんスポーツの人気はサッカーが一番ですが、トライアスロンも引けを取りません。昨年、ロート大会での観客動員数は35万人、フランクフルトでは50万人と翌日の新聞に書かれていました。今年のフランクフルトは35万人と昨年より少なかったのですが、トライアスロンでこれほどの観客が集まる事は、オリンピックでもありませんし、先進国のアメリカでもハワイの世界大会でもありません。

 さて、今年4回目を迎えたアイアンマン・ドイツですが、昨年まで2連覇しているステファン・ホルツナー選手の3連覇なるか?それとも昨年念願のハワイ初制覇した、ノーマン・スタドラー選手がハワイの勢いで初優勝なるか?また、2年連続で2位に甘んじているキャメロン・ブラウン選手が、ドイツ勢以外の選手として初優勝できるか?

 女子では、昨年まで2連覇したハワイで念願の初優勝を果たしながら、ドーピング違反により2年間の出場停止となったニナ・クラフト選手に代わり、地元ドイツ勢の中から優勝者が出るか?あるいは初出場で今年のオーストラリア大会で4連覇を達成し、ハワイでは97年から昨年まで8年間でトップテンに5回入っているベテランのリサ・ベントリー選手が優勝をさらって行くのかが、レース前の話題でした。

 当初、ピーター・リード選手とトーマス・ヘリゲル選手もエントリーしておりましたが、体調不良の為に出場を取りやめてしまい、世界チャンピオン3人揃っての出場が見られるかと楽しみにしていましたが残念でした。今年も出場者が2,000人を超えており、日本人選手も昨年とほぼ同様に17人の出場者がありました。

 
さて、男子エリートでは、ノーマン・スタドラー選手がスイムで絶好のポジションの10位で上がり、得意のバイクで昨年のハワイと同様にバイクから独走態勢に入り、ランを得意とするキャメロン・ブラウン選手の追撃を退け、8時間20分のタイムで初優勝しました。キャメロン・ブラウン選手はまたもや3年連続の2位。3位には昨年まで宮古島大会で2連勝したマルクス・フォスター選手が入りました。

 女子エリートでは、ニナ・エッカート選手がスイムをトップで上がり、バイク終了まではトップでしたが、追撃して来たリサ・ベントリー選手にランの前半早々に抜かれ、独走体勢になり9時間15分のタイムで初優勝。ニナ・エッカート選手は10分の差を付けられ2位。3位にはイミカ・ジェレンチ選手が入りました。

 
男子エージグループの優勝タイムを見ますと、40代では9時間10分から30分、50代では9時間50分から10時間10分、60代でも10時間台のタイムを出さなくては優勝する事は難しいです。やはりバイクが速く、バイクの練習環境や歴史の違いを見せつけられました。

 また、アイアンマンの時季と並行してツールド・フランスの開催がTVで生放送されていて、視聴率も非常に高く、自転車レースの人気の高さと歴史の違いをつくづく感じました。レース後にオーストリアのインスブルックに所用で出かけ、チロル地方の山で未だ雪渓が残るところに車で上ったのですが、ウィークデイにも拘らず、レース用バイクやマウンテンバイクで登り下りの練習をしている人が沢山いるのにビックリしました。仕事はどうなっているのかとも思いましたが、普段からこんな田舎の山中の練習環境に恵まれた場所で練習ができるので、バイクが強いのは当たり前だとつくづく感じました。都内の真ただ中で生活している私にとりましては、彼らにはとても太刀打ちできない事がよく分かった様な気がしました。

 さて、来年の事を言いますと鬼が笑うとよく申しますが、06年のドイツ大会の申し込みはレース翌日の3時から始まっています。ドイツのエントリー締め切り日は年々早まり、一昨年では11月でしたが、昨年は10月でインターネットでの申し込みはソルドアウトとなっていました。ヨーロッパでも特にドイツ大会は人気がありますので、06年に出場を考えられている方は早めにエントリーしないと出場は難しい様です。ドイツに限らずアメリカやカナダ等も同様ですが。

 来月は予選大会も最終月となり、残すところイギリス、カナダ、韓国と3大会で、いよいよ最後となります。カナダや韓国で出場権を獲得された場合は、ハワイまで1ヶ月ちょっとしかありませんので、暑さ厳しい中での調整は非常に厳しくなりますが、何はともあれ、アイアンマンはコナからです。

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