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 第80回 「ピーキング」
 このコーナーの29回でオーバートレーニングについて説明しました。それに関連して今回は、オリンピックでも度々解説者の方が口にしていた「ピーキング」について話します。

 
選手の状態を解説する中で、ピーキングが出来た、出来なかったと言って選手のコンディションを説明していました。ピーキングとは選手を精神的、肉体的に最高の状態にする事で、ピーキングが出来たとしてもその状態は3〜4日間しか続きません。体を鍛えれば鍛えるほど、精神的負担が大きくなります。このバランスをとって両方を最高の状態にすると、コンディションが最高と言えるのです。

 大きな大会や試合当日にピークを合わせるのは難しい事です。一流選手は経験上ピーキングが上手くなりますが、それでも失敗する事が多々あります。実力や記録を持っている選手が、本番で力を出し切れない場面を今回のオリンピックでも何度か見る事がありました。

 
体力がある事でオーバートレーニングになったり、力を過信して睡眠不足や栄養不足や、それに関する助言を無視したりする事もピーキング出来ない原因になります。大会に対する緊張感や不安もピーキング出来ない原因になります。選手のレベルに関わらず、休養、栄養、運動のバランスで心身ともに調整しないとピーキング出来ないだけでなく、怪我をしたり、記録が伸びないといった結果も招いてしまいます。

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