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 第92回 「骨のトレーニング」
 人が転んだだけで骨折して、実は骨粗鬆症だったという話をよく耳にします。高齢者はもとより、ダイエットをした女性にも骨粗鬆症の問題は多く見られます。男女ともに40歳過ぎれば、骨粗鬆症は老化現象として片づけられてしまいがちですが、やはり転ばないよう筋肉を強くし、骨粗鬆症を防ぐ努力は必要です。

 転びにくい体を作る為には、腸腰筋の強化とアキレス腱の柔軟性が必要です。腸腰筋はレッグエクステンション、ニートウヒップ(膝を胸に引きよせる運動)を比較的に高回数で週に2〜3回、2〜3セット行う事で強化できます。

 アキレス腱は、手を壁について右足を一歩後ろに引いて、左の膝を曲げ、上体を前に倒して1分間維持して伸ばします。反対も同様に行いますが、壁が無くても手を腰か前足に軽く添えて行います。女性は常にヒールの高い靴を履くと、アキレス腱が縮んで弱くなります。カーフレイズを階段などで踵を外に出して、つま先より踵が低くなるところまで伸ばすのも効果的です。

 骨粗鬆症の原因は3つあります。1つ目は女性ホルモンが少なくなる。2つ目はカルシウム不足か吸収能力の低下。3つ目は運動不足です。場合によっては病院でホルモン注射をすることもあります。吸収能力の低下に備えてサプリメントを利用する事もできますが、必ず専門家と相談する事をお勧めします。運動は、週に2回の筋力トレーニングが必要です。特に体重が負荷になる種目で、スクワット、デッドリフト、ベンチプレス、スタンディングプレス、レッグプレス。ただし高齢者の場合は、関節の炎症を起こさないように負荷を軽くします。そして定期的な骨密度チェックを行います。

 スポーツ選手の疲労骨折もよく聞きますが、趣味でも高い頻度で運動を行う場合に起こります。主に体脂肪率が10%以下になると起こりやすくなり、場所は、走ったりジャンプしたりするとき、刺激の吸収能力が低い前脛骨が殆どです。始めは慢性的な炎症から起こりますので、アイシングでかなり予防する事ができます。トレーニングでは骨の強化には、折れる力の1割負荷をかけると効果が出ますが、実際には測りにくいので、目安として1セットに8回できる程度の負荷で行います。

 単純に言うと骨は体を支える役割です。骨粗鬆症でも無く筋力もあるのにスポーツで骨折する事があります。十分な力がある骨でも捻った力が加わった時、意外ともろく骨が割れて、複雑な骨折をします。割りばしを捻りながら折る事を想像してみてください。治療には何度もボルトを止め直したり手術を繰り返したり、長期間かかります。予防には筋力で支える他に、直接的な圧力によって骨を太く丈夫にすることです。

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