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 第98回 「リハーサル」
 先日、大リーグの松井選手が打席に立つときの気持ちについて話しをしていました。試合では興奮しすぎてもだめだし、しなさすぎてもだめだそうです。話の中で面白かったのは『リハーサル』と言う言葉を使っていましたが、試合の本番に臨む前に、打席に立つシュミレーションをするという事でした。頭の中で打席に立つ自分を想像し、そのイメージを体で感じるそうです。

 どんなスポーツでもイメージトレーニングと言うものがあります。ウエイトトレーニングでは、試合でなくても力を発揮する前に行います。日々のトレーニングの中で、経験者でも最初の1セット目は軽い負荷で高回数行います。もちろんこの1セット目は筋肉と関節を温める、ウォームアップの意味もありますが、怪我を予防する目的と同時に、体が動きを思い出すきっかけになります。グリップの幅、足のスタンス、体の何処の部位を緊張させ、何処で力を発揮させるか等、他のスポーツで言えば「素振り」なども同じ事でしょう。

 経験者は、覚えたものを本番同様にリハーサルして呼び起こします。ではまだ体が覚えていない初心者はどうでしょうか?まだ体が覚えていないと言うのは、神経が動きを覚えていないと言う事です。初心者が軽い負荷でトレーニングを行うのは、怪我をしない為と動き自体(フォーム)を身に付ける為です。脳のイメージで体がどういう順番で動くか、筋肉をどういうふうに働かせるかを神経に覚え込ませるのです。経験者でも新しい種目を行うときは同じ事を行います。

 初心者はやった事の無い種目を週に2回、軽い負荷で高回数、3〜4セット行う事と、1ヶ月程で神経が発達し体に覚え込ませる事ができます。体がしっかり覚えて力を発揮できるようになってから、測定をしたり強度を上げる事ができるのです。

 動きに慣れるまでは軽い負荷でトレーニングをする事、慣れた種目でも1セット目は軽い負荷でトレーニングを行う事は皆さんご承知でしょうが、意味合いを再確認する事で惰性で行わないように意識しましょう。

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