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 第7回 「トレーニング室内の温度」

 最近はフィットネスクラブや各種の施設、体育館など、室内の運動施設で温度調整ができるところが多くなりました。しかし、これらは個人個人の要望に合わせて調整することは不可能なので、たいていのところが管理者の方が一定の温度を保つよう調整していると思います。

 運動に適した室温というのは、個人差はありますが、基本的には運動によっても異なります。体力の3本柱である「柔軟性・筋力・有酸素能力」の為の運動を行なう場合について説明しましょう。

 まず、「柔軟性」。ストレッチを行なうときの室温は28℃〜30℃が適温です。まだ、身体が温まっていないときでもこのぐらいの温度なら比較的伸ばしやすいでしょう。ストレッチは非常に消極的な運動で、なかなか心拍数が上がったり筋温が上がることはありません。その上室温が低いと、身体に力が入るのでやりにくくなります。少し暑いぐらいで行なうほうが望ましいでしょう。また、トレーニングの最後にストレッチを行なうときは、温まっている身体が途中で冷え過ぎないように注意しましょう。

 次に「筋力」トレーニング。このときの室内の適温は26℃〜28℃。少し暑いように感じるかも知れませんが、靭帯を守るためには少し温かいほうが安全です。また、血液循環もよくなるので怪我をしにくくなります。さらにこの温度は、筋肉を回復させるホルモンがでやすい温度でもあるのです。

 最後に「有酸素」運動。適温は22℃〜24℃です。動きが激しいため身体から熱がでますし、でた汗をどんどん蒸発させる必要があります。

 いずれにしても、個人の体質・運動の程度・経過時間などによって、常に適した温度に調整することは不可能と言えます。後は、ウエアなどで調整する必要があります。適した温度というのは、その運動が効果的に安全にできる温度です。暑さを我慢して汗を出しても、心臓に負担をかけるだけで運動の効果は上がりにくくなります。むやみに部屋を冷やすことも怪我や回りの迷惑になります。

 気候の変化の激しい日本では、暑さや寒さを避けて室内で運動をすることは大変メリットがあります。但し、競技や大会に出場する方は、現地の条件に合わせた環境でトレーニングすることも必要です。気温の高い屋外で競技を行なう場合は、当然暑さに耐えるトレーニングが必要です。このときは、最低2週間の調整期間を持って、温度や湿度に身体を慣らすことが必要です。

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